以前、可愛い子がキャバクラではなくて風俗を選ぶ理由
http://blog.livedoor.jp/sjk_sc/archives/36829043.html
というエントリーを書いた。多数のフォロワーがいる方にTwitterされることで、かなりの反響を得た。


この記事は、時代の変移や、需要と供給を切り口にして、キャバクラブームの終焉を主に、女性たちの身の振り方について記したのだが、今回は風俗を選ぶ心理について、周囲の環境と彼女たちの内面に迫っていこうと思う。


つい最近、キャバクラに勤めれば高額時給が可能なルックスで、会話も得意で愛嬌のある、19歳の女性と知り合う機会があった。彼女は風俗の仕事を探しているという。その動機や考え方を知り、彼女の心理に深く迫ろうと考えたのだった。


彼女が風俗を選んだ理由が興味深いのは、よりお金が欲しいとかアルコールが苦手で水商売を敬遠したわけではなく、風俗嬢という生き方に興味があったというのだ。


その背景には、地元の先輩で風俗業に従事している男女(店のスタッフ側とキャスト)が数人いて、金回りが良く、とくに風俗嬢の先輩が自由で楽しそうという、一種の憧憬があった。


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詳しく聞くと、どちらの先輩も出稼ぎブームに乗って最近出来た店舗で働いているらしく、それぞれ売上が上り調子のお店のため、給料や稼ぎが良い。そんな彼らが、正業に就いている他の先輩たちに比べて経済的にも精神的にも豊かに思えたのだそうだ。


私は、この台頭する出稼ぎブームが、巷でよく耳にする、地方のマイルドヤンキーブームによって支えられ、勢いを増していると考えている。というのも、地方の風俗のドライバーという、ブラックでもないが決して正業といえぬ職種こそ、マイルドヤンキーと呼ばれる地元の青年たちに、ぴったり当てはまると思うからだ。


昔はヤンキーだけで経営していたお店も、イケイケなだけでは売上を伸ばすことのできない時代となり、言うことの聞く真面目な従業員の必要性に迫られた。


マイルドヤンキーと呼ばれる青年たちは、見た目や遊び方などは一見不良のそれと似ているが、根は争いを好まず、地元仲間と楽しく生きていきたいと考えている、真面目な若者が多い。


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彼らもなるべくなら親や親戚、仲間たちに誇れる仕事をしたいのだが、風俗のドライバーくらいなら、というつなぎの仕事という感覚で、風俗店舗に勤務する。また、地元の先輩が経営者で、断りづらくて働くというケースも多いらしい。


その中で真面目なマイルドヤンキーの青年たちが次第に立場のある役職を任されて、給料も高額になってくる。これがここ一、二年の間に顕著にみられるようになったようだ。


こうした先達の姿を見て高校時代を過ごした彼女たちは、風俗に対する抵抗感が薄れ、地元にいながらにして、稼ぎが大きい風俗という職業に興味が湧いてくる。


前述した19歳の女性は、そうした環境の上で、男性経験をほとんど経ることがなく、高校を卒業した。


先輩が風俗で見知らぬ男と性的な行為をしていることを尻目に、彼女自身は実際の性行為を知らない。同級生の男の子たちもネットのエロムービーに夢中だし、草食系と呼ばれるせいで、ますます彼女たちを女として口説こうとせずに、マイルドヤンキーの特徴である、仲間という意識で接してくる。


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セックスをしたい。様々な男性経験を積みたい。次第に彼女の中でそのような考えが膨らんできたというのだ。地元にいながらにして、都会や様々な地域の男性と出会うことができる風俗の仕事をより知りたいと思うことは、彼女にとってごく自然に沸きあがった衝動だった。


彼女たちの心理を形成する原因は、時代の変移が一因となっていることは間違いないのだが、こうした地方の女性の行き詰まった性欲のハケ口や出会いの場として、風俗店舗が機能しているという事実に、少なからず衝撃を受けた。

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Twitter→@dekaseginavisk